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「しかしラゼル。」
「どうしたの?アルゼイド。」
「幽霊退治というのはできるのか?」
「あたしに不可能はないわ。」
「えらく言い切るな。」
「できるといったらできるのよ。」
「根拠は無しか。」
「信用はないの?」
「そういう問題か?」
「そういう問題よ。」
館から出たあとの会話である。
「幽霊に物理攻撃は効かないけど、魔法は効くはずよ。」
「ラゼル。」
「なによ、今どうやって始末するか考えているのよ。」
「もう少し、平和的な解決方法はないのか?」
「へいわ・・てき?」
どうやら、ラゼルの辞書にはそんなものは載っていないらしい。
「そうだ。幽霊を相手にするのは効率的じゃない。」
ラゼルが振り返る。
「じゃあ、あんたが考える平和的解決法ってのを聞かせて。」
アルゼイドは手をあごに持っていき瞬間的に考えたのち返答。
「こうだ。
- さっきの館に戻る。
- 依頼主に会う。
- ぶちのめす。
というわけだ。」
ラゼルの返答。
「あ"あ"?」
しばしの沈黙のあとキレそうになった・・・いや、キレたラゼルが言葉を返す。
「それのどこが平和的なのよ。
あんたがストリートファイト(かつあげorおいはぎ)とかやってるから、
もう少し普通に人様の役に立って生きるために依頼を受けたっていうのに。
それを省みず、あたしの好意まで無駄にする気なの?」
ビシッ!!(指差した効果音)
「しかし甘いわアルゼイド。
あたしだったら、幽霊退治して報酬をもらった後にぶちのめすわ。
そっちのほうが効率いいもの。」
ラゼルは誇らしげに胸を張っている。
「ラゼル。」
「なによ、口答えする気?
アルゼイドの分際で。」
「鬼だなおまえ。」
「当然よ。
今度からあたしのことは"鬼神ラゼル様"よ。
わかった?アルゼイド。」
すでに勝った気でいる、ラゼルはさっさと歩いていく。
どうやら、いうだけ言って機嫌は直ったらしい。
若干。
アルゼイドは納得いかないのか、いつもの無表情でしきりに考えていた。
森の入り口に差し掛かったあたりだろう、あたりは静まり返っている。
あれから、会話という会話もなくここにいたる。
「ラゼル。」
「なによアルゼイド。
緻密な計画を練っているというのに。」
「簡単な数学の問題だ。」
「は?」
突然のことで何のことだかわかっていないラゼル。
困惑している相方をよそにアルゼイドは続ける。
「まず、あの依頼人の全財産を"X(max)"とおく。」
まだ、ラゼルの頭の上はハテナマークでいっぱいである。
おそらく、頭の中はもっといっぱいのハテナマークが飛び交っているだろう。
それはもう、ハテナマークの摩擦によって熱出して倒れるくらいには。
かまわずアルゼイドは続ける。
「さらに、幽霊退治の報酬を"X(out)"とおく。
そこで問題だ。
俺達が報酬をもらったあと、依頼人の全財産はいくらだ。」
やや、少なくなったハテナマークを振り払いつつラゼル。
「はい!、"X(max)-X(out)"になります。
ところで何でこんなことやらなくちゃならないの?」
「効率の問題だ。
それじゃあ、幽霊退治の前にぶちのめすのと後ではどちらが得か?」
「どっちも同じじゃないの?」
「だったら、どっちが楽かわかっていないのか?」
アルゼイド優勢。
「どう考えても、依頼前にのしといたほうが楽だろうが。」
ラゼルは鼻で笑う。
「フフ、スイートちょろい(甘っちょろい)わね、アルゼイド。
他人には恩を売っておくべきなのよ。
そしたら、後々役に立つかもしれないじゃないの。」
一本!
よって、ラゼルとアルゼイドは幽霊退治することした模様(笑)
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